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プロフェッショナルな人のテツガク - さまざまな業界で活躍されている人から学ぶライフスタイル

2014.08.02

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#09 老若男女、垣根なく人がフラットにつながるって面白い

「ギャルの授業」「車いすの授業」「カーリングの授業」など、2010年の開校以来、ユニークな授業を行ってきた札幌オオドオリ大学(通称:ドリ大)。20代半ばで学長に就任した猪熊梨恵さんは「関係者の多くが社長業などで席を外せない立場だったこともありますが、このステキな大人たちと一緒に動いたら、いままでとは違うことができるんじゃないか、その気持ち一本で立候補しました」と話します。

札幌オオドオリ大学/学長 猪熊梨恵さん

1985年、札幌生まれ。札幌市立高等専門学校 インダストリアルデザイン学科 建築デザインコースを卒業後、同校、専攻科に入学。2008年春・修了。卒業後、制作会社にてワークショップやトークショーのディレクションを手がける。2009年9月から札幌のまち全体をキャンパスに生涯学習を行う札幌オオドオリ大学 学長となる。2012年9月NPO法人化にともない現在、代表理事として活動をしている。

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いろんなモノサシに出会うこと


ドリ大は、魅力的な人の宝庫である札幌のいいところと、知性や好奇心の芽を伸ばせる大学のいいところを掛け合わせたような存在です。固定的に考えることはせず、興味のおもむくままにアメーバのように増殖しています(笑)。校舎はなく街がキャンパスで、先生は生徒になれるし、生徒も先生になることがあります。学生は4歳から80代までいて、いわゆる卒業はなく、イメージとしては市民大学や生涯学習に近いけれど、内容が完全にフィットしているわけではありません。

ドリ大を通して小・中学生や高校生と触れ合うこともあるんですけれど、やっぱり、お父さん・お母さんや学校の先生だけじゃなく、いろんな大人のモノサシに小さいころから出会うって、すごく重要な気がしています。丸いモノサシもあれば長いのも短いのもあって、その違いを面白がることで「自分って、こんなモノサシもってるんだ」という発見があるかもしれない。わたし自身も学生時代に、先生に連れられて出かけたフィールドワークで商店街の人や学校では出会えない大人に会って、「いろんな価値観が社会にはあるんだな」と気づかされたし、人と一緒にできることってなんだろうと考えるようになりました。いま思えば、その時点でドリ大につながる伏線はあったということですね。

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人の顔が見える授業


開校して4年、その間には、わたしも含めてみんなのライフステージがどんどん変わってきました。最初参加したときは学生だった人が就職したり、OLだった人が結婚したり、子どもが生まれたり。そうすると興味や必要な情報がどんどん変わってくる。その変化が授業を通して肌感覚でわかるところが、すごくライブな感じで面白いですね。

時には「この人のために、この授業をやったらどうだろう」という"顔の見える授業"がつくれるときもあって、それは結構いい授業だなと思っています。「誰かのために」という明確なミッションのもとに人が集うと、パワーが増していくというか。同じような課題や価値観があるんだなということを一気に理解し合えて、息がしやすくなるというか、ね。

ドリ大生には社長もいれば公務員も自由業の人もいるんですけれど、集まるとみんな、子どもみたいにフラットになんです。無邪気な大人がその場にいる、っていう感じですね。あるテーマに対しても、大人的な視点を持ちつつ、自由にフラットに「こういうのはどうだろう」と考えを持ち寄れる。がんじがらめに考えると辿りつけないゴールも、邪気無く思考するといろいろ発展して、解決に向かえる気がします。授業もそうだけれど、一人じゃできないことが3人5人10人と集まればできちゃう、っていうのがまた面白いところで、ドリ大はそういうところがあるな、と思いますね。

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札幌、大好き


最近は札幌の外に出ることも自分で心がけていて、全然違う風土をもっている熊本に行ってみたり、そこで水俣病の活動を50年にわたって続けられている方のお話を聞いたり。札幌に同じ例があるわけではないけれども、熊本の方々の発想を札幌に持って帰ってくることはできるわけで、それをどう札幌で活かせるかを考えて、なにかに転換する、というようなことをしています。それは、東北でもカンボジアでも同じで、活動のフィールドは違うけれど同じベクトルにあるので、置き換えていくことはできる。そうした動きが、いま、わたし的にはすごく楽しいですね。

札幌の街が好きだから、札幌以外に住んでいる人が「ドリ大に行けば札幌のことがわかるらしいよ」と思ってくれたり、札幌で暮らしたい人や友だちがどんどん増えていく状況はうれしいですね。偉そうかもしれないけれど、ドリ大の活動が札幌の魅力を引き出すことにつながったり、札幌の街をもっと明るく楽しくすることにつながっていければ、すごくうれしいと思っています。

編集:Mammy Pro 文:佐藤まゆり 撮影:小森学(Volanti)

札幌オオドオリ大学

Web上で学生登録をしていただければ、どなたでもドリ大生になれます。
授業は月に3つから4つで、募集定員は最大20名など、顔と名前が一致する範囲にとどめています。
興味のある方は、まず大学HPより学生登録をお願いします。

http://odori.univnet.jp/

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