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プロフェッショナルな人のテツガク - さまざまな業界で活躍されている人から学ぶライフスタイル

2014.05.20

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#08 生きた花の、
生きている瞬間を造形すること

花束やブーケから、多くの人の目に触れるフラワーディスプレイまで、木村綾子さんが花の世界に入ったのは「大好きなモノづくりのなかでも、ダイレクトにお客さまやクライアントの評価を得る仕事として魅力を感じたから」。札幌・旭ヶ丘の藻岩山麓通り沿いにある"Flower Space Gravel"には、春を待ちわびた人たちが引きも切らず、花苗や鉢植え、切り花を求めて訪れていました。

Flower Space Gravel/店長 木村綾子さん

ギターやスピーカーを趣味でつくっていた父の影響もあり、モノづくりを志向。20歳からフラワーアレンジメントや生け花を習い、ショップなど現場で10年修業を積んで、開業。2014年2月には札幌駅前に2号店もオープン。
インゾーネのグリーンも担当。インゾーネでも購入可。

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園芸の知識をアレンジメントにも


旭ヶ丘にショップを開いたときから、切り花と園芸の両方を扱っています。この2つは全然違うものだけれど、両方を扱うことで、産地や生育時期、開花時期、畑で育っているときの状態など、園芸の知識を切り花にも活かしていきたいと思ったんです。例えば、原産地を知っていれば、高山植物に南国の花を合わせるというような変なことにもならず、まとまり感が出る。そういう面からも、知識があったほうがアレンジも深まるし、融合させることでクオリティが上がると感じています。

「生きたアレンジメントをつくる」という思いが強いのかもしれません。切り花は根がついていないけれど、植物のことを知っていると、モノとしてではなく、生きているものとして扱うようになる。切り花も「生きている」と認識することで、アレンジにしても、花一つひとつが生きているように形づくっていくことができます。この植物は地面からまっすぐに生えるタイプではないから、その植わっているときの状態に近く少し斜めに挿して、風にそよぐようなイメージにアレンジする、とか。クセや特性を知っていると、その花らしい活かし方がよりできるように思います。

短時間でアレンジなどをつくりあげ、花自体にも終わりがある。この仕事の魅力は、花の生きている瞬間を造形すること。素材となる花は、同じ種類であってもステム(軸)の太さや柔らかさが違いますから、常に違う素材と向き合うことになります。その、一様には行かないところ、そのときの花の状態を活かしながらモノをつくるところに、この仕事の面白さがあります。


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シチュエーションに合って、初めて活きる花


花はそれ単体であるのではなくて、この洋服にはこの花がいいとか、このインテリアならこうと、シチュエーションがあってのものです。そして、そのシチュエーションにいかに合わせられるかというところが、わたしが携わっている仕事の醍醐味かな、と思います。だから、あえて花の本は見ずに、インテリア雑誌やアート展などを見てインスピレーションを高めています。

スタッフに求めるものは、やっぱり発想力ですね。面白い発想があったり、常にアンテナを張っている人。植物を飾るにしても、お客さまに売るときでも、「コレとコレを合わせたらステキになる」というような発想力に長けている人が必要です。お客さまの求めているシチュエーションが、みなさん違いますのでね。相談をされたときに、求めているものに合ったものをどう提供できるか。特に家に置く植物は、買いに来られた方が求めているイメージ、プラス、家に帰ってどういうシチュエーションでどう置くかが大事。場所と植物が合っているか。ライフスタイルに似つかわしいか。そこが花屋としては一番難しいところで、発想力がなければ厳しいんです。

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花屋の責任


切り花や鉢植えはプレゼント用に購入されることも多い。ということは、花屋と最終的にお花を受け取る方の間に、買いに来たお客さまがいるわけです。だから、わたしたちの責任はすごく大きいと自覚しています。お客さまが相手の方に手渡されたときに、花の首がちょっとクタッとなっているようではいけませんからね。切り花の場合は、お客さまの信頼を得て安定するのに3年くらいかかります。

やるべきことの手を抜かない。当たり前のことだけれど、とても大切なことです。基本的なことでミスをすると花の寿命に関わったり、なによりお客さまにご迷惑をかけます。きれい事みたいに聞こえるかもしれませんけれど、やっぱり生きた植物を扱う花屋としては、基本をおこたらずに、生き生きとした植物を提供し続けなければいけない。植物は生きているものだからこそ、どれだけキャリアを積んでも常に基本に立ち返って、おろそかにしないことが大事だと、自分にも言い聞かせています。

編集:Mammy Pro 文:佐藤まゆり 撮影:小森学(Volanti)

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Flower Space Gravel(グラベル)

ガーデニング用品や花器など、植物を楽しむさまざまなアイテムもご用意しています。2014年2月10日には、札幌駅前店(Sapporo55ビル1F 紀伊國屋書店札幌本店前)がオープン。街中の花屋さんでは置いていないお花など、ちょっと面白い品ぞろえでお待ちしています。

札幌市中央区旭ヶ丘4丁目1-11
http://gravel-4187.com/
TEL :011-552-4187
営業時間:9:30~19:00
定休日 :無休

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